スポンサーリンク

この記事は約 245 で読むことが出来ます

娘がまだ幼稚園に通っていた頃、節分が近づくと、毎年のように鬼のお面を作ってきた。
初めはなんだかなあ~くらいのものだったけど、年長にもなると結構立派なものだった。
特にすごい材料を使ってるわけではなく、紙皿を使った工作である。
節分前に作品を持ち帰ってきた。どうぞ家で使って下さい、ということだろう。

節分 工作 紙皿

手提げ袋から取り出してみると、昨年までとは違った、とても力強いものだった。
ちょっと遠目で見れば、あの紙皿とは思えないくらいのクオリティーだ。
赤のクレヨンでグイグイ色が塗ってある。クレヨンなので、目の色の黒や牙の色の黄色が、
他の部分にもちょっと付いてしまっているが、それがより一層迫力を増している。
髪の毛の部分は毛糸にしてあるのだが、ほつれ具合というか、ぐちゃぐちゃ具合が
これまたリアリティがあって、大暴れしそうな鬼そのもののようだ。
「すごいねー、上手に出来たねー。迫力あるなあ。いや、ホントすごいなあー。」と感心した。
本当に娘が作ったのかとも思い聞いてみると、自分だけで色塗りもしたとのこと。
今まででこんな傑作はないと思い、お客さんが見ても感心するだろうと思い、
下駄箱の上の目立つところに飾った。
このお面を持って帰ってきて、親からめちゃめちゃ褒められて、さぞやご機嫌かと思いきや、
娘の様子は別に変わることはなかった。そんなものってくらいに見える。
まあ節分になったら、自分で作った迫力満点のお面に向かって、テンションアゲアゲで
マメをぶつけパパ鬼をやっつけるんだろう、そう思っていた。
パパも仕事から帰ってきたら、鬼のお面のことをいーっぱい褒めた。

スポンサーリンク

節分の夜、パパが帰ってきてから豆まきしようねと、マメも私も準備万端。
そしてパパが帰ってきた。さーやるぞー、とパパがお面を付けたところ
「ヤダヤダヤダー、うわーん、それやだよー、怖い怖い怖いんだからー」と
泣き叫びだした。
えっ、自分で作ってきたんでしょ?手提げに入れて持って帰ってきたのは自分でしょ?
なんで今さら怖いとか言ってるんだろう。
もともと娘は、極度の怖がりな面があった。
なので、この迫力あるお面を自分で作ってきたことも、実は私には違和感があった。
でも、作れたということは、娘の中で成長した部分がるのかなとも思っていた。

こうなっては節分どころではなく、時間を掛けてなだめすかし、落ち着いた所で聞いてみた。
すると、初めはピンク色で塗って、可愛い鬼にしたかったらしい。
でもピンクがなかったので、赤で薄く塗って終わりにした所、先生に何度も
「もっと濃い目に塗ってごらん。もっといい鬼になるよう。」と言われたとのこと。
その通りにしたら、自分が目指していたかわいい鬼ではなく、怖い鬼になってしまった。
もう、その瞬間からその鬼を嫌いになってしまった。でも持って帰らなければならない。
ママは褒めたけど、本当は見たくもなかった。なのに下駄箱の上に飾られて、
トイレに行くのも怖くて、なるべく視線が合わないように、見ないようにしていた、とのとこ。
どうりで、褒めても褒めても反応がなかったわけだ。

とうことで、最高傑作だった鬼の面は、娘の要望通りに処分されるはめになるのでした。

スポンサーリンク